インフィニオンは、セキュリティコントローラへのポスト量子暗号（PQC）アルゴリズムの実装により、世界初のCommon Criteria EAL6認証を取得 国際的に認められた認証は、量子耐性世界への重要な一歩 ポスト量子暗号は、量子コンピュータの将来の脅威からデジタルインフラを保護するのに役立ちます ミュンヘン、ドイツ – 2025年1月23日 – インフィニオンテクノロジーズAG（FSE：IFX / OTCQX：IFNNY）は、ドイツ連邦情報保安局（BSI）[1]と共同で、量子耐性世界への道のりでマイルストーンを達成しました。 インフィニオンは、セキュリティコントローラへのポスト量子暗号アルゴリズムの実装に対して、業界をリードする認証レベルであるCommon Criteria EAL6を取得した初の企業です。 このような暗号化により、個人ID、決済カード、eHealthカードなどのスマートカードアプリケーションのセキュリティが、高性能量子コンピュータに起因する脅威から強化されます。この世界初の認証は、私たちの日常生活における量子安全な未来への道のりで画期的な出来事です。 今後10年から20年以内に、量子コンピュータは現在の暗号アルゴリズムを破るほど強力になり、私たちのデジタル生活のセキュリティが脅かされると予想されています。現在発行され、長年にわたって有効なeIDなどの文書は、量子コンピュータによる将来の攻撃に耐える必要があります。現在送信される暗号化されたメッセージや電子メールについても同様です。なぜなら、これらを保存すると、後で量子コンピュータによる攻撃を受ける可能性があるからです。モジュール格子ベース鍵カプセル化メカニズム（ML-KEM）[2]などの耐量子暗号アルゴリズムは、これらの攻撃に抵抗するように設計されており、デジタルインフラの整合性を強化します。これらのアルゴリズムを安全に実装することは、従来のセキュリティ攻撃に耐えるために不可欠です。インフィニオンの最新の成果は、将来を見据えたセキュリティソリューションを提供するという同社のコミットメントを示しています。インフィニオンのコネクテッドセキュアシステム部門プレジデント、トーマス・ロステック氏は次のように述べています。「インフィニオンは、ポスト量子暗号におけるイノベーションとアルゴリズム開発への積極的な貢献により、将来を見据えたPQCソリューションの創出において不可欠な役割を果たしています。量子コンピュータが現実のものとなることは疑いようがありません。だからこそ、私たちはポスト量子暗号への移行を断固として推進する必要があります。ポスト量子セキュリティに関するコモンクライテリアEAL 6認証を取得した最初の企業であることは、ポスト量子の世界において重要なインフラを保護し、お客様のデータのセキュリティ維持に貢献するという私たちの献身的な取り組みの証です。これは、セキュリティ業界におけるインフィニオンのリーダーシップを改めて裏付けるものです。」ドイツ連邦情報保安庁（BSI）のクラウディア・プラットナー長官は、「量子コンピュータがもたらす脅威はますます現実味を帯び、手の届くところまで来ています」と述べています。 BSIは、ファイルとアプリケーションを長期的に安全に保つために、耐量子暗号への移行を一貫して支持し、要求しています。したがって、数多くの日常的なアプリケーションにも見られる量子耐性IT製品の利用可能性は、真のマイルストーンです！」 国際的なコモンクライテリア規格は、IT製品とシステムのセキュリティに関するガイドラインと基準を設定し、国際的に認められています。インフィニオンのPQCアルゴリズムの安全な実装をコモンクライテリアEAL 6で認証することにより、BSIは、フォールト攻撃などの従来の攻撃だけでなく、量子コンピュータ攻撃に対する耐性の重要性を強調しています。ML-KEMアルゴリズムは、インフィニオンの革新的なセキュリティアーキテクチャIntegrity Guard 32をベースにした、インフィニオンの最新の28nmセキュリティコントローラブランドであるTEGRION™セキュリティコントローラに実装されました。コモンクライテリアスキームは、さまざまな政府の協力により開発され、世界中の政府によって認められています。認証自体は、さまざまな国家機関を通じて行われます。インフィニオンのTEGRIONセキュリティコントローラは、ドイツの認証制度に基づき、ドイツBSIによる評価と認証を取得しました。EAL6は極めて高度な保証レベルであり、製品またはシステムがセキュリティに関する主張を裏付ける包括的かつ厳格な評価を受けていることを示しています。認証されたセキュリティコントローラは、高性能処理と高度な暗号化機能を兼ね備え、耐量子暗号の堅牢な基盤を提供します。この認証により、インフィニオンは業界に新たな基準を確立し、耐量子暗号の広範な導入と、より安全なデジタル未来への道を切り開きます。PQC時代が急速に到来する中、インフィニオンは今後も、より高度な耐量子ソリューションの開発に取り組んでいきます。 [1] 連邦情報技術安全局 [2] モジュール格子ベース鍵カプセル化メカニズム（ML-KEM）は、格子問題の困難さとモジュールの代数構造を組み合わせて安全な鍵の確立とカプセル化を提供する、量子耐性鍵カプセル化メカニズムの一種です。
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