ドイツ、ミュンヘン – 2025年11月12日 – インフィニオンテクノロジーズAG（FSE: IFX / OTCQX: IFNNY）は、画期的な窒化ガリウム（GaN）技術を、世界的なエネルギー技術企業であり、マイクロインバータベースの太陽光発電およびバッテリーシステムの世界有数のサプライヤーであるEnphase Energy, Inc.（ENPH）の次世代太陽光発電マイクロインバータに提供すると発表しました。インフィニオンのCoolGaN™双方向スイッチ（BDS）技術は、EnphaseのIQ9シリーズマイクロインバータの電力出力、エネルギー効率、およびシステム信頼性を大幅に向上させます。新製品のIQ9N-3P™商用マイクロインバータでは、この技術が設計の複雑さを簡素化し、設置コストとシステム全体のコスト削減に貢献します。
「パワー半導体のマーケットリーダーとして、インフィニオンはシリコン（Si）、炭化ケイ素（SiC）、窒化ガリウムといった関連材料をすべて熟知しています」と、インフィニオンのパワー＆センサーシステム部門プレジデントであるアダム・ホワイト氏は述べています。 「GaN技術の開発は当社のビジョンの重要な部分であり、Enphaseのような企業が高性能で効率的なアプリケーションを開発し、太陽光発電（PV）システムの普及を促進するための、最も効率的なパワー半導体ソリューションを提供することを目指しています。Enphaseと共に、脱炭素化を促進し、世界の化石燃料への依存度を低減するための取り組みをさらに進めていきます。」
「インフィニオンのCoolGaN双方向スイッチ技術を活用することで、当社のIQ9シリーズ マイクロインバーターは、商業市場のより広範なセグメントにサービスを提供できるようになります」と、Enphase Energyのオペレーション担当シニアバイスプレジデントであるロン・スウェンソン氏は述べています。「このチームワークは、太陽光発電業界における継続的なイノベーションへの当社のコミットメントを象徴しています。GaN駆動技術によって実現される性能向上に大変興奮しており、インフィニオンとの長期的なパートナーシップをさらに深めていくことを楽しみにしています。」
インフィニオンのCoolGaN双方向スイッチ技術は、単段電力変換を可能にすることで、電力変換の方法に革命をもたらしています。 2つまたは4つの片方向スイッチを、双方向の電力フローを可能にする単一の双方向スイッチに置き換えることで、大幅なコスト削減を実現しながら、より小型で効率的なパワーデバイスの設計が可能になります。BDS技術は、従来のシリコンスイッチと比較して電力損失を68%、GaN片方向スイッチと比較して42%も大幅に削減することを実証しています。GaNベースの双方向スイッチ技術は、太陽光発電（PV）や風力発電などの再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵システム（ESS）、電気自動車（EV）のモーター駆動装置、オンボード充電器、AIサーバーなど、効率、密度、信頼性の向上が求められる幅広いアプリケーションにおいて重要なコンポーネントです。
この提携は、急速に成長する太陽光発電市場への対応という両社のコミットメントを強化するものです。 2024年には、世界全体の電力の約7%を太陽光発電が占めました。2024年から2030年の間に、世界では5,500ギガワット（GW）以上の再生可能エネルギー容量が新たに追加される見込みです。これは、2017年から2023年の増加数のほぼ3倍に相当します。国際エネルギー機関（IEA）によると、2030年までに世界の再生可能エネルギー容量の増加の80%を太陽光発電が占めると予測されています。
Enphaseの新しいマイクロインバータは、より高い出力と効率を実現することで、住宅用太陽光発電市場だけでなく、商業市場のはるかに広い部分にも対応できるようになりました。この新規市場への進出は、インフィニオンのGaN技術の汎用性と能力、そして再生可能エネルギー業界の成長とイノベーションを促進する可能性を強調しています。
インフィニオンは、昨年40を超えるGaN製品を発表するなど、強力なポートフォリオを有しており、高品質のGaNソリューションを求めるお客様にとって最適なパートナーです。同社は、300mmウエハを用いたスケーラブルなGaN製造技術の導入に向けて順調に進んでおり、これにより生産能力の向上と高品質窒化ガリウム製品の迅速な提供が可能になります。
Infineon CoolGaN双方向スイッチ（BDS）の詳細については、こちらをご覧ください。
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