自分の年収レベルはこれだ! 20代エンジニアの年収と市場価値の割り出し方

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「自分の給与は業界でどのくらいのレベルにあるのだろうか?」―入社1〜5年目の若手エンジニアにとって、とかく気になるところだろう。そして多くの場合、自分の正確な給与レベルを把握しないまま転職や社内異動を検討しがちである。

本稿は、RSU(企業が従業員に付与する株式報酬)、コンピテンシーベース評価(成果を出すために必要な行動や思考パターンを評価すること)、エマージングマーケット手当(新興国への駐在員に対して支給される手当)の三つの評価基準から年収を軸に日本・米国・台湾のそれぞれの給与の相場を示す。

日・米・台の半導体エンジニアの給与比較

まず、日本、米国、台湾の半導体エンジニアの給与を上に示す。日本は賃金構造基本統計の年齢階級表、米国は年齢別公開統計がないため入社年次や経験年数の近い職種レンジに置換、台湾は企業の初任給公表値+主要企業の公開レンジで構成した。

日本は、25歳前後の電気・電子系エンジニア平均年収は約480万円(厚生労働省)。米国は、半導体製造(NAICS 334400)エンジニア中央値は約11.15万USD(約1,674万円、BLS)。台湾のASML台湾は、初任年収160万TWD(約800万円、Taipei Times)となっている。そして、日本と米国では3倍超、台湾とでも1.7倍の開きがあることがわかる。

総報酬の30〜50%を占める例もある「RSU」

米国の半導体大手は基本給+RSU(譲渡制限付き株式)+ボーナスで報酬を決定することが多いようだ。たとえば、Intelは「全職種にRSUを付与しオーナーシップ文化を醸成する」と明言している。RSUは、株価成長と連動し3〜4年分割付与が一般的である。為替と株価の両リスクを負うが、好調企業では総報酬の30〜50%を占める例もある。

スキルと成果を分離し評価する「コンピテンシーベース評価」

経営コンサルティングファームMcKinseyは、「スキルと成果を分離し、評価する制度が人材難を解決する鍵」と提言している。技術ブログ執筆、EDA自動化スクリプト開発、生成AI活用など“成果前”のアウトプットが、翌年の昇給率(5〜15%)に直結しやすいのが特徴だ。

手当込み総報酬は国内勤務比で30〜50%増になる「エマージングマーケット手当」

グローバル・コンサルティング・ファームMercerの「World Living Allowance Index(世界生計費調査)」は、赴任地の生活環境を指数化し、推奨プレミアム5〜25%を加算している。東南アジアやインド工場への赴任では住宅・教育費を全額会社負担とする事例も多く、手当込み総報酬は国内勤務比で30〜50%増になる。

20代前半で年収に差をつけるには

20代前半で年収差がつく最大要因は、交渉術よりもどの評価軸で自分を測定するかを選び取れるかどうかである。

1. 数値で自分を測定する

基本給、RSU、海外・生活手当、福利厚生ポイントを含むTotal Compensationをエクセルで分解、それをきちんと把握し、同世代中央値と比較する。可視化すれば年収の“隠れギャップ”が露わになり、改善策が具体化する。

2. 成果物をポートフォリオで提示する仕組みを作る

コンピテンシーベース企業では、技術ブログ執筆、上流設計ツール習得、生成AI応用など自己研鑽が翌年昇給率に直結する。このため、社内・外部講座を月次KPI化し、成果物をポートフォリオで提示する仕組みを整えることをおススメする。

3. 地理的プレミアムを付加する

東南アジアやインド新工場赴任では現地係数手当に住宅・教育費補助が加わり、実質可処分所得は国内比で30〜50%増になる。また、現場立ち上げ経験は“希少スキル”として帰任後の給与テーブルを一段引き上げることにもなる。

自分の市場価値を把握せよ

要するに自己の市場価値を高める最短ルートは、総報酬を細かく細部まで把握→不足スキルを数値化→それに地理的プレミアムを付加するというサイクルを高速で回すことだ。20代のエンジニアたちは、自分の価値をこのサイクルで把握し、きちんと理解しておいてほしい。

*この記事は以下のサイトを参考に執筆しました。

参考リンク

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