この記事のポイント
- サムスン電子とSKハイニックスが、AI需要の急増に対応するため、韓国国内に計4つの半導体工場を新設すると発表しました。
- 総額800兆ウォン(約5167億ドル)という巨額投資により、5年間でストレージ半導体の国内生産能力を倍増させる計画です。
- AIデータセンターに不可欠なHBM(高帯域幅メモリ)の生産能力増強や、次世代半導体開発への投資も含まれています。
- この投資は、首都圏への資源集中を是正し、地方振興を目指す韓国政府の政策とも連携しています。
- 専門家は、AI需要の継続的な増加と政策の後押しが、今回の大型投資発表の背景にあると分析しています。
韓国半導体大手、AI需要増に対応するため巨額投資を決定
韓国の半導体大手であるサムスン電子とSKハイニックスは、AI(人工知能)の普及に伴う半導体需要の持続的な増加に対応するため、韓国国内に4つの半導体工場を新設することを発表しました。この計画は、総額800兆ウォン(約5167億ドル)という巨額の投資を伴い、今後5年間で韓国国内のストレージ半導体の生産能力を倍増させることを目指しています。
「半導体スーパー集群」建設で生産能力を大幅強化
両社は、ソウル近郊の龍仁市を中心に、合計600兆ウォンを投じて「半導体スーパー集群」と呼ばれる工場複合体を建設します。サムスン電子はこの集群の建設を予定より7年早く、SKハイニックスは12年早く完了させる計画です。SKハイニックスは、2027年にも龍仁市での新工場稼働を目指しています。
AIに不可欠なHBM生産能力を増強
今回の投資計画では、AIデータセンターに不可欠な先進半導体であるHBM(高帯域幅メモリ)の生産能力増強が特に重視されています。現在、HBM市場の約80%のシェアをサムスン電子とSKハイニックスが占めており、今回の巨額投資により、競合他社との差をさらに広げることが狙いです。両社は、HBMの組み立て工程に関わる半導体パッケージング工場への投資にも81兆ウォンを投じます。
次世代半導体開発と地方振興への貢献
さらに、両社は今後15年間で30兆ウォン超を投じて、次世代ストレージ半導体の研究開発にも注力します。この巨額投資は、韓国政府が推進する地方振興政策とも連動しています。工場は、人口流出が深刻な光州周辺地域などに建設され、地方経済の活性化に貢献することが期待されています。韓国大統領は、この投資を「国民の未来のための困難な決断」として称賛しました。
AI普及で半導体需給の逼迫は長期化か
AIの普及により、先進半導体の供給不足は2027年以降も続くと予測されています。成均館大学の権錫俊副教授は、「AI需要の継続的な成長が企業の業績を押し上げ、政策の後押しもあって、企業がこのタイミングで投資計画を発表した」と分析しています。韓国では、政府主導の産業政策に大企業が応じる形で投資が進められるのが一般的です。
出典: 元記事を読む
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