この記事のポイント
- TSMCが米大手封測メーカーAnkor(安靠)と10年間の長期協力契約を締結。
- 米国における半導体製造から封測までの一貫したサプライチェーン構築を目指す。
- Ankorの米国新工場を活用し、TSMCの顧客向けに先進パッケージングとテストサービスを提供。
- 両社はInFOやCoWoSといった先端パッケージング技術で連携し、顧客の需要に対応。
- 米国内での半導体サプライチェーン強化と、生産リードタイム短縮を目指す。
TSMC、米国における封測パートナーシップを大幅に拡大
台湾積体電路製造(TSMC)は、米国最大かつ世界第2位の半導体封止・テストメーカーであるAmkor(以下、Ankor)と、6月17日に10年間の協力契約を締結したことを発表しました。これはTSMCがパートナー企業との間で10年という長期契約を公表する異例のケースであり、注目を集めています。両社は、ウェハー製造から封止・テストまで、米国国内で完結する「ワンストップ製造」エコシステムの構築を目指すと見られています。
Ankor、TSMCの封測サービス調達先となる
Ankorは、TSMCが同社から封止およびテストサービスを調達することを明らかにしました。半導体業界関係者からは、「TSMCはサプライチェーン管理において非常に慎重で、これまでパートナーとの10年といった長期契約を自ら公表した例はなかった」との声が上がっています。
米国での「製造」能力拡大への強い意志
今回のTSMCとAnkorによる10年間の協力体制の発表は、TSMCが米国における「製造」能力を拡大しようとする強い意欲を示唆しています。今後、AnkorはTSMCの米国における先進パッケージングの主要な委託先となり、TSMCはウェハー製造から封止・テストまで、米国国内での一貫した製造エコシステムを構築していくことになります。
先端パッケージング技術での連携を強化
TSMCは、Ankorとは長年にわたり緊密な協力関係を築いてきたと説明しています。両社は、TSMCのInFO(Integrated Fan-Out)やCoWoS(Chip-on-Wafer-on-Substrate)といった先進パッケージング技術について、共同で最適な技術を決定し、共通の顧客の生産能力の需要に対応していく方針です。
アリゾナ州の新工場を活用したワンストップサービス
TSMCは、Ankorがアリゾナ州ピオリア市に建設を計画している新工場で提供される、ワンストップの先進パッケージングおよびテストサービスを活用する予定です。これにより、特にTSMCのフェニックス近郊の先進ウェハー製造工場で製造されたチップを顧客に提供していきます。
製造リードタイムの短縮に期待
TSMCは、アリゾナ州にある同社の前工程ウェハー製造工場と、Ankorの近接する後工程封止・テスト工場との緊密な連携により、製品全体の生産リードタイムを短縮できると述べています。
両社のトップコメント
TSMCのビジネス開発およびグローバルオペレーション担当のシニアバイスプレジデント兼共同COOである張曉強(Zhang Xiaoqiang)氏は、「TSMCは、世界中でAnkorと先進パッケージング分野で長年の協力関係にあります。顧客へのサービス提供能力を高めたいという我々の願いとともに、米国での協力も成功すると確信しています」とコメントしました。
AnkorのCEOであるケビン・エンゲル(Kevin Engel)氏は、「TSMCとの協力により、顧客はアリゾナ州で、先端シリコンウェハー製造から最終的なテストおよびパッケージングまでの、完全な米国本土サプライチェーンサービスを受けられるようになります。両社は米国での共通の成功を期待し、強力なパートナーシップを促進します。また、アリゾナ州の先進半導体パッケージング能力を強化し、米国の半導体サプライチェーンエコシステムへの投資を加速させ、顧客に先端ウェハー製造からパッケージング・テストまで、完全な米国サプライチェーンを提供します」と抱負を語りました。
出典:経済日報
出典: 元記事を読む
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