レゾナック・ホールディングスは2026年2月13日、2025年12月期(2025年1月1日〜12月31日)の連結決算(IFRS)を公表した。売上収益は1兆3,471億円、コア営業利益は1,091億円と増益となった一方、営業利益は466億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は290億円となり、いずれも減少した。コア指標の改善と、IFRS上の利益の減少が並存する決算となった。
本稿では、この決算を詳しく解説する。
コア指標とIFRS利益で動きが分かれる

同社はコア営業利益を「IFRS営業利益から、非経常的な要因により発生した損益(その他の収益、その他の費用、減損損失など)を除いて算出する指標」と位置付ける。2025年12月期は、半導体・電子材料の増益が全社コア営業利益の押し上げに寄与した一方で、IFRS上の営業利益は減少した。
差が拡大した要因として、非経常項目の悪化が示されている。決算説明資料では、非経常項目の合計は2025年に625億円減(前期31億円減)となり、内訳では固定資産売却益が289億円から6億円へ縮小したほか、減損損失が240億円減から510億円減へ拡大した。
半導体・電子材料は後工程材料の増収が寄与

半導体・電子材料セグメントは、売上収益5,063億円(前期比14%増)、コア営業利益1,084億円(同47%増)と増収増益だった。同社は、半導体需要はデバイス・用途で濃淡はあるものの「総じて成長」と整理し、販売数量の増加が寄与したとしている。
内訳では、前工程材料は836億円(同3%減)と微減となった一方、後工程材料は2,450億円(同17%増)と伸長した。後工程材料は「主にAI等の先端半導体向けの販売数量増で増収」とされ、後工程売上に占めるAI向け比率は20%まで拡大した。デバイスソリューションは1,224億円(同15%増)で、HDメディアの堅調推移などが示されている。
銅張積層板・プリプレグの価格改定はコスト上昇を背景に説明
同社は2026年1月16日、銅張積層板およびプリプレグについて全製品を対象に販売価格を30%引き上げ、2026年3月1日出荷分から適用すると公表した。背景として、銅箔やガラスクロスの需給逼迫に伴う価格高騰に加え、人件費・輸送費の上昇を挙げている。
ポートフォリオは「半導体・電子材料比率」とEBITDAマージン目標を継続提示

決算説明資料では、ポートフォリオ改革の進捗を示す指標として「半導体・電子材料 売上比率」と「EBITDAマージン」を継続して掲げている。資料上、2025年の半導体・電子材料の売上比率は32%とされ、目標水準として50%が示されている。併せて、EBITDAマージンは目標水準として20%が示されている。
次世代パッケージ関連ではJOINT3とAPLIC計画を継続

同社は2025年9月3日、半導体材料・装置・設計企業27社(同社含む)による共創型評価プラットフォーム「JOINT3」の設立を公表した。活動拠点として「先端パネルレベルインターポーザーセンター(APLIC)」を開設し、515×510mmサイズのパネルレベル有機インターポーザー試作ラインを構築し、2026年に稼働開始を予定するとしている。
JOINT3/APLICの立ち上げが、事業の見通しを読む上での焦点に

レゾナックの2025年12月期は、半導体・電子材料の増益を背景にコア営業利益が増加した一方、減損損失など非経常項目の影響も重なり、IFRS上の営業利益・最終利益は減少した。2026年に向けては、後工程材料の販売数量増を含む半導体・電子材料の成長が収益にどう反映されるかに加え、コスト環境を踏まえた価格改定の浸透度合い、ポートフォリオ目標(半導体・電子材料比率、EBITDAマージン)の進捗、JOINT3/APLICの立ち上げが、事業の見通しを読む上での焦点となる。
*この記事は以下のサイトを参考に執筆しました。
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