AIブームで復活!SKハイニックス、倒産危機から時価総額1兆ドル企業へ

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この記事のポイント

  • SKハイニックスは、AIブームによる先進メモリチップ需要の急増で、時価総額1兆ドルを突破するまでに成長しました。
  • 1997-98年のアジア金融危機で経営危機に陥りましたが、2012年にSKグループ傘下に入り、2013年にはHBM(高帯域幅メモリ)チップを開発しました。
  • HBMチップはAIデータセンターに不可欠な部品となり、SKハイニックスはHBM市場で約51%のシェアを誇ります。
  • 競合他社もHBM分野に注力しており、今後、HBM4などの次世代チップ開発競争が激化すると予想されます。

AIブームで躍進するSKハイニックス

SKハイニックスは、AIブームの波に乗り、かつては倒産寸前だったメモリチップメーカーから、今や韓国で2番目に時価総額の高い企業へと劇的な復活を遂げました。2025年初頭からの株価は12倍に達し、今年5月には時価総額が1兆ドルを突破しました。

苦難の歴史と転換点

SKハイニックスのルーツは1983年、現代グループが設立した現代電子工業公司に遡ります。当初はDRAMチップの生産に注力し、90年代には世界有数のDRAMサプライヤーへと成長しました。しかし、1997-98年のアジア金融危機により、メモリチップ価格の暴落と高額な負債が経営を圧迫。2001年には社名をハイニックス半導体に変更し、債権者の救済に頼る日々が続きました。2002年には米マイクロン・テクノロジーへの売却話も浮上しましたが、破談に終わりました。

転機が訪れたのは2012年、エネルギー・通信事業などを手掛ける韓国のSKグループがハイニックスの経営権を取得し、「SKハイニックス」が誕生しました。そして翌2013年、米AMDとの協力により、世界初のHBM(高帯域幅メモリ)チップを発表。HBMは、複数のDRAMチップを垂直に積層することで、消費電力を抑えつつデータ転送速度を大幅に向上させる画期的な技術でした。

AI時代におけるHBMの重要性

メモリチップ業界は、これまでPCや家電製品の需要変動に左右される「周期産業」として知られてきました。しかし、AIの進化がこの業界の経済構造を根本から変えています。AIシステムの規模と複雑化に伴い、データセンターで必要とされる高性能メモリの容量は飛躍的に増大し、サプライチェーンに大きなボトルネックが生じています。

SKハイニックスが先行して開発したHBMチップは、AIプロセッサの重要な構成要素となり、特に米国の主要AIプラットフォーム(Anthropic社の「Claude」モデルなど)のトレーニングや運用に不可欠な存在となっています。SKハイニックスは、AIアクセラレーター(AI処理に特化した半導体)で世界をリードするNVIDIA社の主要なHBMチップサプライヤーとなっています。

激化するHBM開発競争

現在、SKハイニックスはHBM市場において約51%のシェアを占め、サムスン電子(約26%)、マイクロン・テクノロジー(約23%)を大きく引き離しています。しかし、3社はいずれも生産能力の拡大に注力しており、競争は激化しています。サムスン電子とSKハイニックスは韓国に、マイクロン・テクノロジーは米国に、それぞれ巨額の投資を計画しています。

さらに、各社は次世代のAIストレージチップ開発にもしのぎを削っています。次なる競争の焦点は、最新世代のHBM4チップです。HBM4は、NVIDIAの次世代AIアクセラレーター「Vera Rubin」プラットフォームに搭載される予定で、次世代AIデータセンターに強力なコンピューティング能力を提供することが期待されています。サムスン電子は今年2月にHBM4の商用チップをNVIDIAに納入しましたが、現在では3社すべてがHBM4の認証を完了し、量産段階に入っています。

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