この記事のポイント
- 中国の海洋工学設備製造において、コア部品や伝送システムなどの独自技術開発が進展。
- 水深6000メートル対応の無線光通信技術が商用化され、水中探査データの効率的な回収が可能に。
- 3Dプリント製深海ロボットアームや無人船など、海洋開発やスマート養殖を支える新装備が続々登場。
深海ロボットアームと無線光通信で国産化が加速
中国自然資源部によると、今年第1〜3四半期の中国海洋経済総量は安定した成長を維持しました。海洋工学設備製造における競争力も継続的に向上しており、研究開発チームがコア部品、センシング機器、伝送システムの共同研究を進めたことで、深海装備のイノベーションが加速しています。
2026中国海洋経済博覧会では、数々の新型深海装備が披露されました。国産の深海ロボットアームは一体型構造設計を採用し、先端の把持荷重は455キログラムに達し、ハードウェアおよびソフトウェアの国産化率を高めています。開発担当者によると、アーム本体にはチタン合金を用いた最新の3Dプリンティング技術が使われており、アクチュエータの油圧スイングシリンダや油圧バルブも国産化を達成したとのことです。
また、水中通信の分野では、国産の無線光通信技術が水深6000メートルの深海における広帯域伝送能力を備え、2026年上半期に商用化されました。これにより海底観測データの回収に新たな手法が確立されました。従来は観測機器を船で引き揚げてデータをコピーしていましたが、今後は水中ロボット(ROV)に通信機器を搭載して定点観測ステーションに接近させることで、大容量データの直接伝送が可能になります。
海洋養殖のデジタル化・無人化を支えるスマート装備
第1〜3四半期の中国における海水水産物の生産量は前年同期比4.6%増、海水養殖生産量は同5.8%増となりました。これに伴い、海洋スマート装備の普及が加速し、従来の養殖業からデジタル化・無人化への移行が進んでいます。
珠海市のテクノロジー企業が開発した空海一体両用無人船は、海洋牧場の巡回点検を担う新装備です。生け簀の中に入った後、昇降フィンを介してROV(遠隔操作型無人潜水機)や水中カメラを投入し、魚群の活動状況や成長度合いを観察して正確な給餌量を管理できます。
さらに今年、中国では沖合・深遠海養殖の推進が加速しています。江蘇省初の「風力・太陽光・漁業」一体型半潜水式海洋牧場プラットフォーム「国能黄海1号」が稼働したほか、珠海市の「万漁1号」半潜水式深遠海スマート養殖プラットフォームも設備の連動調整段階に入っており、水産物の安定供給体制が一段と強化されています。
出典: 元記事を読む
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