この記事のポイント
- インテルの先進パッケージング技術「EMIB-T」の良率が90%を突破し、量産体制へ移行。
- EMIB-TはTSMCのCoWoSと比較して、コストが約50%低減される見込み。
- MediaTekがASIC案件でEMIB-Tの採用を決定。
- BroadcomやMetaなどもEMIB-Tの採用を評価中。
- インテルはEMIB技術により、ファウンドリ事業における競争力強化を目指す。
インテルの先進パッケージング技術、量産へ
インテルが先進パッケージング技術「EMIB-T」の開発で大きな進展を見せています。報道によると、EMIB-Tの良率は既に90%を超え、量産可能な水準に達したとのことです。これにより、インテルは来年からEMIB-Tの量産を開始する見込みです。
TSMCの半額以下のコストで差別化
EMIB-Tの最大の特長は、そのコスト競争力にあります。外信報道によれば、EMIB-Tのコストは、現在業界標準となっているTSMCの「CoWoS」と比較して約50%低くなる見込みです。これは、EMIB-Tが高額な大面積シリコンインターポーザを使用しない設計思想に基づいているためとされています。
MediaTekが採用、大手も評価
このEMIB-T技術は、既に具体的な顧客獲得に成功しています。MediaTekは、ASIC(特定用途向け集積回路)の重要な案件でEMIB-Tを採用することを決定しました。MediaTekは、法説会で「CoWoS」と「EMIB-T」の両方のパッケージング技術を活用し、顧客に高品質かつ高効率なソリューションを提供すると述べており、インテルの先進パッケージング技術の採用を裏付けています。
さらに、BroadcomやMetaといった大手テクノロジー企業も、EMIB-Tの採用を検討しており、その導入拡大が期待されています。
インテルのファウンドリ事業強化に期待
現在、先進パッケージングの需要は供給を上回る状況が続いており、EMIB-Tの登場は、当面はTSMCの先進パッケージング事業を直接的に侵食するのではなく、顧客の多様なニーズに応える形で需要を分担する役割を果たすと見られています。しかし、長期的には、インテルがこの技術を武器に、より多くの受注を獲得し、自社のファウンドリ事業全体の競争力を強化していくことが最終的な目標と考えられます。
EMIB技術の優位性
インテルのEMIB(Embedded Multi-die Interconnect Bridge)は、面積の小さいシリコンブリッジと多層配線を組み合わせることで、大面積シリコンインターポーザに代わる2.5Dパッケージングソリューションです。これにより、高帯域幅メモリ(HBM)との統合をサポートし、AIアプリケーションに最適な、高帯域幅・低遅延のチップ間接続、柔軟なチップレット構成、そして低コスト・低製造複雑性を実現します。
特にEMIB-Tバージョンは、シリコン貫通電極(TSV)技術を統合し、垂直電源供給を強化するとともに、他のパッケージング技術からの設計移行もサポートします。インテルは、EMIB技術を通じて、設計者が2D、2.5D、3Dのビルディングブロックをシステムレベルで活用し、コスト、消費電力、帯域幅を最適化できるとアピールしています。
出典: 元記事を読む
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