この記事のポイント
- キオクシアとサンディスクがQLC技術を用いた次世代3次元フラッシュメモリを発表。
- ビット密度は最大60%向上し、業界最高水準の37Gb/mm²超を達成。
- CMOS directly Bonded to Array (CBA)技術で性能・電力効率を改善。
- AIやクラウドインフラのデータ増加・電力課題に対応。
- 4.8Gb/sのインターフェース速度を実現し、I/Oデータ転送時の電力効率も向上。
業界最高水準のビット密度を実現した新フラッシュメモリ技術
キオクシア株式会社とサンディスクコーポレーションは、QLC(Quad-Level-Cell、4ビット/セル)技術を用いた次世代の3次元フラッシュメモリ技術を発表しました。この新技術は、第8世代3次元フラッシュメモリ技術と比較して最大60%のビット密度向上を実現し、業界最高水準の37Gb/mm²を超えるビット密度を達成しました。さらに、性能および電力効率も大幅に改善されています。
革新的なCBA技術で性能と効率を向上
本技術の核心には、両社が開発した革新的なCMOS directly Bonded to Array (CBA)技術があります。この技術では、CMOSロジック回路とメモリアレイをそれぞれ別のウエハーに形成した後、その2つのウエハーを高精度に貼り合わせます。これにより、第8世代3次元フラッシュメモリと比較して読み出しおよび書き込み帯域幅を高めるとともに、QLC方式の3次元フラッシュメモリとして業界で初めて4.8Gb/sのインターフェース速度を実現しました。
AIとクラウドの課題解決に貢献
さらに、インターフェースの改良は、I/Oデータ転送時の電力効率も向上させます。これは、AIやクラウドインフラが直面している電力消費と冷却に関する課題に直接的に対応するものです。AIの活用が生成AIからエージェント型AIやフィジカルAIへと広がり、データ活用が多様化・高度化する中で、この技術は急速に増加するデータを効率的に保存することを可能にし、AIシステムの性能向上とスケーラビリティの実現をサポートします。
将来への展望
キオクシア株式会社の技術統括責任者である宮島秀史氏は、「QLC技術は、急速に増加するデータを効率的に保存することを可能にし、AIシステムの性能向上とスケーラビリティの実現をサポートします。キオクシアは、QLC技術を用いた第10世代フラッシュメモリの製品化に向けて開発を加速させます」と述べています。サンディスクコーポレーションの最高技術責任者であるAlper Ilkbahar氏も、「QLC NANDの性能と効率の限界を押し広げることで、高密度化、高帯域化、エネルギー効率向上を同時に実現しました。そして、大容量フラッシュストレージの新たなパラダイムを確立し、次世代インフラストラクチャーアプリケーションに向けた拡張性の高い基盤を提供します」と語っています。
QLC技術を用いた第10世代3次元フラッシュメモリの主な特長
- 高ビット密度: 332層積層技術および設計の工夫により、第8世代との比較で最大60%のビット密度向上を実現し、37Gb/mm²超を達成。
- 高速インターフェース: Toggle DDR6.0およびSeparate Command Address(SCA)プロトコルを採用し、4.8Gb/sのNANDインターフェース速度を実現。
- CMOS directly Bonded to Array (CBA)技術: 高密度化、高性能化、および製造効率向上を実現。
- 電力効率の向上: Power-Isolated Low-Tapped Termination(PI-LTT)技術により、I/Oデータ出力転送時の電力効率を向上。
出典: 元記事を読む
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