この記事のポイント
- インフィニオンがイートンのAPAC向け中圧固体変圧器(MVSST)2.0プラットフォームにSiCパワーデバイスを供給
- AIデータセンターで普及が進む800VDC配電アーキテクチャに向け、電力変換効率と電力密度を向上
- 従来の電力変換段数を削減し、IEC認証を取得した高信頼なエネルギーインフラを実現
- 将来に向けて2.3kVおよび3.3kVのSiCパワーモジュールを用いた次世代SSTの検討も推進
800VDC AIデータセンターに向けた電力変換技術の協業
Infineon Technologiesとインテリジェントパワーマネジメント企業であるEatonは、固体変圧器(SST:Solid-State Transformer)技術の推進に向けて協業することを発表しました。Infineonは、Eatonがアジア太平洋地域(APAC)向けに展開する中圧固体変圧器(MVSST)2.0プラットフォーム向けに、炭化ケイ素(SiC)パワーデバイスを供給します。
本協業は、AIデータセンターと電力網(グリッド)を接続する際に求められる電力変換の効率性と信頼性の向上を目的としており、800V直流(VDC)のデータセンター配電アーキテクチャをターゲットとしています。
急増する電力需要と高密度インフラへの対応
AIデータセンターの急速な拡大と電力消費の増大に伴い、高密度なコンピューティングインフラを電力網へ効率的に接続するソリューションが強く求められています。同時に、中圧DC配電技術の進展により、効率、電力密度、拡張性、信頼性を改善できる次世代の電力変換ソリューションの必要性が高まっています。
Infineonのインダストリアル&インフラストラクチャー担当エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼最高営業責任者(CSO)であるAndreas Weisl氏は、「AIデータセンターや産業用途におけるエネルギー需要が拡大し続ける中、効率的で信頼性が高く、持続可能な電力変換への需要が増加しています。Eatonとの連携により、固体変圧器技術を進展させ、将来のAIデータセンターへ電力を供給するためのより拡張性が高く、高効率で持続可能なインフラの構築に貢献していきます」と述べています。
また、Eatonのアジア太平洋地域パワークオリティ担当R&Dバイス・プレジデントであるDavid Zheng氏は、「AIデータセンターにおける電力効率、システム信頼性、拡張性への要求が急速に高まる中、当社の目標はSST技術の開発と普及を促進することです。これにより、データセンターや電力網の事業者、さらには再生可能エネルギー分野に向けてより大きな価値を創出することを目指しています。Infineonの先進的なSiC技術は、次世代パワーアーキテクチャの導入加速に貢献しています」とコメントしています。
MVSST 2.0の特徴と今後の展望
高密度コンピューティングインフラおよび台頭する800VDC AIデータセンター配電アーキテクチャ向けに設計されたEatonのMVSST 2.0プラットフォームは、従来のアーキテクチャと比較して電力変換段数を削減し、効率、電力密度、導入の柔軟性を高めています。また、中圧固体変圧器プラットフォームとしていち早くIEC認証を取得しており、先進的なSiC技術とEatonの配電・電力変換ノウハウを融合させて次世代エネルギーインフラを支えます。
将来に向けて両社は、将来のAIデータセンターや電力網の近代化、再生可能エネルギー用途に対応するため、さらなる高電圧化、高効率化、高信頼性を実現する2.3kVおよび3.3kVのSiCパワーモジュールをベースとした次世代SSTプラットフォームの検討を進めています。
出典: 元記事を読む
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