この記事のポイント
- GartnerがAIデータセンター向けパワー半導体市場でInfineonを「打倒すべき競合」のトップ企業に選出
- 「グリッドからコアまで」電力供給チェーン全体を網羅する包括的なポートフォリオを提供
- SiCやGaNなどのワイドバンドギャップ(WBG)半導体を適材適所で組み合わせ、電力損失を最小化
- 2027年度のAI関連売上高は25億ユーロを見込み、今後はフィジカルAI領域への展開も加速
電力供給チェーン全体を網羅する「グリッド・ツー・コア」ソリューション
2026年6月26日、ミュンヘン発表 — Gartner®は最新レポート「AI Vendor Race: Infineon Is the Company to Beat in AI Data Center Power Semiconductors」において、急速に進化するAIデータセンター向けパワー半導体市場を調査し、Infineon Technologies AGをこの分野で「打倒すべき競合(the company to beat)」として特定しました。同レポートでは、包括的な製品ポートフォリオ、製造能力、先端技術への早期投資が、Infineonの主導的地位を確立した決定的な要因として挙げられています。炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)における競争激化や、コンピュートボードレベルに特化した競合の存在があるものの、Infineonは幅広いポートフォリオとシステムレベルの知見を活かして積極的に対応しています。
AIデータセンター事業者が持続可能な規模拡大を目指すなかで、ポートフォリオの広さとシステムレベルの知見が重要な能力となっており、Infineonは電力供給チェーン全体における優位性を背景に、2027年度のAI市場での売上高を25億ユーロと予測しています。
Gartnerは、Infineonが電力供給アーキテクチャ全体にわたる包括的な「グリッド・ツー・コア(grid-to-core)」ソリューションによって市場での地位を確保していると評価しています。これは、前例のない電力密度と高性能AIワークロードの熱ボトルネックに戦略的に対処するものです。多くの競合がデータセンターの電力チェーンの一部のみを対象とするのに対し、Infineonは固体変圧器(SST:Solid-State Transformer)、電源ユニット(PSU:Power Supply Unit)、エネルギー貯蔵システム(ESS:Energy Storage System)から中間バス変換(IBC:Intermediate Bus Conversion)、プロセッサレベルの電力管理に至るまで、あらゆる変換ステージで最適化された半導体ソリューションを提供し、システム全体の効率、信頼性、性能を最大化しています。
電力供給チェーンの各段階で最適な半導体技術を適用することで、データセンター事業者は複数の変換ステージで生じる累積エネルギー損失を低減できます。これはハイパースケール環境において極めて重要な強みであり、業界全体のサステナビリティ目標にも大きく貢献します。
SiCとGaNの戦略的活用:各ステージに最適な技術を適用
Infineonの幅広いポートフォリオを強化しているのが、半導体材料の戦略的な組み合わせです。Gartnerは、SiCやGaNを含むワイドバンドギャップ(WBG:Wide-Bandgap)半導体に対するInfineonの戦略的かつ早期の投資が、特に次世代の800VDC AIデータセンター向けに高エネルギー効率の電力ソリューションを提供する上で決定的な優位性をもたらしていると指摘しています。高効率・高電圧のグリッド・ツー・ラック変換向けのSiC、超高密度かつ高周波の中間電力段向けのGaNといった先進的なWBG材料を、プロセッサレベルの従来のシリコン(Si)とシームレスに統合することで、Infineonはあらゆる変換ステップにおけるエネルギー損失を最小限に抑えています。
データセンターから「フィジカルAI」への展開
InfineonはAIバリューチェーン全体でパートナーシップを拡大し続けており、システムインテグレーター、データセンター事業者、テクノロジーリーダーと緊密に連携して次世代電力アーキテクチャの開発を加速させています。
さらにデータセンターにとどまらず、Infineonの先進的な半導体ソリューションは「フィジカルAI(Physical AI)」の実現を推進し、ヒューマノイドロボット、協働マシン、自律型システムが安全かつセキュアに認識、思考、動作できるよう支援しています。マイクロコントローラ、電力システム、センシング、コネクティビティ、機能安全、セキュリティにわたる専門知識を備えるInfineonは、フィジカルAIプラットフォームのあらゆる領域で信頼されるパートナーとなっています。
世界のロボティクス市場は2050年までに最大1.7兆ドルに達し、世界中で3億体のヒューマノイドが稼働すると予測されており(UBS Research、2025年)、ヒューマノイドロボット1体あたりの半導体部品表(BOM:Bill of Materials)は平均500ドルと推定されることから、フィジカルAIは今後数十年間で最も重要な成長機会の1つとなります。送電網からプロセッサコア、そしてデータセンターから工場の製造現場に至るまで、InfineonはAI時代の全領域に電力を供給していきます。
出典: 元記事を読む
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